ビブリオケアを実際に体験・実践できる場として、提案しているのが本でケアするブックイベント「選書会」です。 「誰かのリアルな悩み」をテーマに設定し、参加者がその悩みに寄り添う本を持ち寄る、「思いやりの読書イベント」です。本書では「選書会」の進行方法なども解説しています。
① 悩みを集める・テーマを設定する
恋愛や仕事、人生の行き詰まりなど、日々寄せられる具体的な「誰かの悩み」を受け取り、それを選書のテーマに設定します。悩みがあるということは、希望を持っているということ。その希望を応援することからスタートします。
② 悩みに寄り添い、本を選ぶ
設定されたテーマ(悩み)に対し、その心を和らげたり、勇気づけたりするような本を思い思いに選びます。本のジャンルに制限はありません。「この本なら寄り添えるかもしれない」というあなたの熱量と優しさが大切です。
③ 対話を意識して本を紹介し合う
持ち寄った本を1〜5分程度で紹介し合った後、参加者全員でディスカッションを行います。ここでは「人の意見を否定しないこと」が絶対のルール。最良の1冊を決めるのではなく、すべての本がその人の悩みに寄り添う処方箋であるという前提で、温かな「対話」を重視します。
④ 選書内容を共有する
当日選ばれた本や対話の内容は、公式サイト(BOOPY)や個人のSNSを通じて発信・共有します。あなたが選んだ本のチカラが会場を飛び越え、同じ悩みを抱える見知らぬ誰かの心を救う「セーフティネット」へと広がっていきます。
「選書会」開催例
ビブリオケアの主役は、特別な資格を持たない市民一人ひとりです。図書館や学校、カフェからオンライン空間まで、本を通じて誰かに寄り添う「選書会」は、今この瞬間もさまざまな場所で生まれています。現場で実際にどのような「生きた経験」が交わされ、目に見えないケアが成立しているのか。これまでの開催事例と、そこに生まれた処方箋の一部をご紹介します。
オンライン開催の様子
恋のお悩みについての選書会例
「この春、卒業してしまう先輩に想いを伝えたいけど、一歩踏み出せない。でも後悔したくない。」(21歳・大学生・女性)に対して本を処方した一例を紹介します。
リアル開催の様子
シブヤ大学 × 神奈川大学 × 選書会
神奈川大学社会教育課程の学生チームとシブヤ大学さんと合同で行った選書会イベントのダイジェストです。
情報発信
私たちは、選書会を開催することと「同じくらい」、そこで生まれた処方箋やデータを社会に公開することに力を入れています。現場で生まれた温かいケアをその場限りにせず、インターネット上に「共有財産」として漂わせる。そうすることで、深夜に一人で悩む見知らぬ誰かのもとへ、24時間365日いつでも必要な助けが届く状態を作れます。情報を開くこと。それ自体が、孤独を防ぐ持続可能な「インフラ」をつくるための大切な活動です。
ソーシャルメディア
BOOPY
誰にも言えない悩みを抱え、ふと孤独を感じたとき、いつでもアクセスできる心のインフラとして。BOOPY(ブッピー)では、これまで寄せられたお悩みと「処方された本」の記録を、カテゴリー別に整理・保管しています。同じ痛みを持つ誰かの「生きた経験」と一冊の本が、24時間365日、あなたを待っています。
音声メディア
いずの選書会ラジオ
活字を読む気力すら湧かない夜や、誰かの気配を感じて安心したいときのために。ケアの現場で生まれたストーリーや対話の記録を、音声メディア(ポッドキャスト)としてアーカイブ配信しています。「人の声」ならではの温度感と優しさで、文字だけでは伝えきれないケアをあなたの日常にそっと届けます。
あなたの悩みを教えてください
悩みがあるということは、希望を持っているということです。その希望がキラキラ輝くように、あなたを応援したいと思っています。 あなたが悩みを打ち明けることは、同じ悩みを持つ人々を救うことにもつながります。どうぞお気軽にお知らせください。